わが家は小学1年生の長女、4歳の次女、1歳の長男がいます。学童と保育園に迎えに行って、家に帰ってくるといつも19時近く。子どもも私もおなかがペコペコで、部屋に入るや否や「おなかすいた!(7歳)」、「なにかたべたい! !(4歳)」、「ちょーだい! ! !(1歳、姉たちに負けじと)」といつも夕食前は大変なことになります。
以前は、夕食前に何か食べるとごはんが食べられなくなるのでいやだなと思っていましたが、ろいろ試してみて、結局いまは、牛乳、バナナ、せんべい、するめ、パンなど、日替わりで何かしら子どもたちが自分で用意でき小腹におさまるようなものを出して、それから台所に立つようにしています。夕食の支度の間は、「トマト切ったよ」、「もうすぐ味噌汁できるよ」と実況中継しながら、準備のできたものから食卓に運びます。
最近では、お盆を子どもたちがテーブルに運んだり、お箸やお皿をそれぞれ並べてくれたりするようになりました。テーブルにお櫃を持っていくと、自分たちで茶碗にごはんをよそったり、おかずを銘々皿に取り分けてくれることもあり、ずいぶん助かっています。長女が「15を4つにわけるといくつ?」と聞くので、わりざんの宿題! ?と思ったら、ミニトマトを子どもたち3人で頭をひっつけて真剣に分配していたことも。本当は、全員が席について配膳も全部そろったら「いただきます」としたいところですが、平日の夜は、そうは言っていられず、料理を運んだ先からお皿が空になっていくという流れです。
長女が手伝っているやり方をみて、次女も真似て覚え、そこに末っ子の1歳児が割り込んで運びたがり、そしてこぼして…もやっぱりあります。
子どもたちは、「みどりのこれ(小松菜)、苦手なんだよね~。」と言っていたかと思うと、別の日には、「小松菜っておいしいよね~! すき~!」とニコニコ、パクパク食べています。以前は、「小松菜まだ残ってるよ、これも食べようか」と声がけし、しばらくしても食べないと、「残っているでしょ! 食べなさい!」と食卓で一人イライラしていましたが、保育園の先生から「園ではなんでもよく食べていますよ!」と聞き、家ではまあまあ食べられればよしと思うようにしてからは、食事中の会話は怒る言葉からほめ言葉が増えました。
お皿に野菜が残っている時(「まだ残っているでしょ!」と言いたいのをグッとこらえて):「すごーい! ほとんどピッカピカだ!」
すると、箸でお皿をつつきそうなモードから、一転、食べるスイッチが入り、完食したお皿を「ピッカピカでしょ!」と嬉しそうに見せてくれます。
いまは1回の食事でバランスを取ろうと頑張らないで、2~3日の幅で全体的にバランスが取れていればよしとしています。「食べなさい」と言うと、それを子どもがやらないと、そのことがまたイライラの種になりますが、「ピッカピカだ!」ほめることだと、自分も子どもも嫌な気持ちになくてすんでいます。この効果か、だらだら食べが減って食事全体の時間も短くなり、「おかわり!」も増えました。
仕事から帰って食事が終わるまでの時間帯がまさに勝負で、イライラのピークにもなりやすいですが、食事の時には子どもたちと楽しく食べられるよう、心がけていきたいと思います。
帰宅後、調理にかけられる時間はおおよそ30分。野菜も肉(魚)も一緒に調理でき、汁物にもメインの料理にもなる土鍋料理が重宝しています。
材料(4人分)
白菜…………………適量
大根…………………適量
ネギ…………………2本
油揚げ………………2枚
しめじ、しいたけ、えのき……………適量
鶏もも肉……………適量(一口大にきる)
味噌…………………大さじ1
作り方
❶ 土鍋にだしをとる。
❷ 食べやすい大きさに切った野菜ととり肉を土鍋に入れ、中火にかけ煮立ったら弱火で10分ほど煮る。
❸ 味噌をといて出来上がり!
* だしは、市販のパック、粉末、液体でも。「たべる煮干し」を使えばダシもとれ具にもなりラクです時間があればじっくり昆布やかつおだしで。
*水からとり肉を入れて水炊きにしてもおいしい。
* 野菜は、その時に家にあるもの(小松菜、かぼちゃ、里芋、れんこん、ごぼう、人参、キャベツ、春菊、たまねぎ、じゃがいもなどなんでも)。
* 鶏肉は、手羽先、ひき肉でも。豚こま、豚しゃぶしゃぶ、豚挽肉、ウインナーでも。魚は、タラ、鮭、あさり、カキもおいしいです。
*しらたきやマロニーを入れるとボリュームアップ。
*味噌を入れる前に、スープと具を取り分けて離乳食にも大活躍でした。
*牛乳や豆乳でクリームシチュー風、カレールーやカレー粉で調味すればカレーにも。
*調味せず、ポン酢をかけて食べてもおいしいです。大人用にはキムチを入れても。
*野菜の切り方を変えれば、同じ食材でも違った味わいに。献立に迷ったら土鍋で。
*児童育成協会「こどもの栄養」に会員が交代で執筆した連載を再掲載しています。