娘は、何事も観察してから動くタイプの子どもでした。三歳から入った保育園。登園しても、まずは座って仲間を眺めるところからスタート。自分のなかでスイッチが入ったら、動き出して遊びますが、それまでにちょっと時間がかかります。このため、保育園に送りにいっても、朝、友達と遊ぶ様子を見ることはほぼありませんでした。
三歳児の担任の先生は、「観察も必要な時間なんですよ。自分のタイミングで輪に入っていくので、心配しなくても大丈夫」と説明をもらっていました。でも私にどこか焦りがあったのでしょう、先生から遊びに誘ってみてもらえないかとお願いしました。それでも、やっぱり動かない…笑。あくまで自分のペース。それが我が子なのでした。
この様子について、その翌年の面談で、若い新担任の先生に言われたのが「貝みたいに閉じちゃう感じの時があって。声をかけても動かないから、どうしていいかなって思っちゃうんですよね」という言葉でした。
現実、その通りだったんだと思います。でも「貝みたいに閉じちゃってて」っていう表現が、ビジュアルでイメージできる言葉だからこそグサッときました。「あぁ、うちの子、そんな風に思われてるんだ」と必要以上に印象に残ってしまったのです。
子どもの姿を、どう読み取りどう伝えるか。難しいかもしれないけれど、もうちょっと考えてほしかったです。