年度末で、全員辞めてください。

「年度末で、全員辞めてください。今なら認可の申請に間に合うでしょ。もうこの親たちとはつき合いきれない」


秋のお迎え時、園長先生からの爆弾発言でした。寝耳に水とはまさにこのこと!

認可外・小規模の園で、全学年が親子とも大きな家族のような保育園。

親の出番も多かったですが、先輩親たちのフォローも厚く、子育てを通じ世界が広がる実感をみんなで共有していました。

常に子どもたちを真ん中に、親も保育者も大人が知恵を出し合い身体を使う真剣勝負の日々。

この園に通っていて良かったなと痛感していました。

毎日の送迎の際も、親と保育者、子どもたちとのコミュニケーションを大切にしていて、普段の保育、家庭内でのちょっとしたことから、親自身が悩んでいることまで話してしまう貴重な時間だったのです。

爆弾発言の後、子どもたちのためにどうしたらいいかを考え、何度も話し合った結果、それぞれの家庭がそれぞれの選択をしました。

後日聞いた話によると、当時、保育補助に入っていた保護者の方が、相談に乗ると言いつつ、園には保護者の悪口を吹き込み、結果的に園を煽ってしまったようです。

「卒園児は全員成人するまで責任を持つ」との園長先生の真摯な思いからの発言でしたが、丁寧に積み上げてきた信頼関係も壊れるのは一瞬。

親として、子どもたちにとって何が大切かを考えさせられた一件でした。