放課後児童クラブ運営指針案パブリックコメント

「放課後児童クラブ運営指針(案)」に関する意見の募集(パブリックコメント)に
「保育園を考える親の会」の意見を送付しました。

放課後児童クラブ運営指針について

保育園を考える親の会 代表 普光院亜紀

 保育園を考える親の会では、放課後児童クラブについて、なんら運営上の指針がなく質の差が大きいことが以前から問題となっておりました。
子どもにとって居心地の悪い施設、心ない指導員がいる施設に当たって、子どもが「合わない」「行きたくない」となるケースも多く、子どもの安心・安全、健やかな育ち、保護者の就労継続などの面から、改善が望まれてきたところです。
このたび、関係者のみなさまのご尽力によって、このような運営指針がつくられましたことは大きな前進と考えます。ありがとうございます。
この指針が活かされるためには、実効性のある運用が必要と考えます。保育園を考える親の会として、次の点を要望いたします。

1)この運営指針を、市町村、放課後児童クラブを運営する事業者に確実に周知し、事業者の担当幹部および支援員等の職員には指針の内容について研修を実施すること。

2)この運営指針を各クラブ常備し、放課後児童支援員が定期的な自己評価等の際に参照するように求めること。

3)この運営指針を、保護者にも広く知らしめ、基準や指針に合わない状況が発生している場合に、どうしたら改善に結びつくのか、道筋を明示していただきたいこと。なお、施設内に苦情窓口を設ける等のしくみは形骸化しがちであり、市町村の関与が望まれる。

4)自治体の単独事業である全児童対策(遊び場事業)や放課後子ども総合プランの中には、一般児童(保護者が在宅する児童)との公平性を理由に、就労家庭の子どもに対して、おやつ、休息(体調不良時を含む)、宿題や静かに過ごすための時間・場所などについて配慮しない事業も見られ、就労家庭・子どもにとって「カベ」となっている。この機会に、この点について、改めて市町村に注意喚起をすること。(就労家庭の児童が他の児童とともに遊べる点については、子どもたちから好評だが、開放性と生活の場としての養護的な機能の両方が求められる)。

5)保護者(父母会)が運営主体となっている放課後児童クラブの運営は、当事者運営によるメリットもあるものの、会社員の保護者が運営するときには困難が伴う場合がある。運営形態にかかわらず放課後児童クラブにおいて運営指針を実現できるように、これらのクラブの運営上の支援について検討すること。

以上、この機会を活かして、関係機関への十分な周知と指導等により、実効性のある施策としてくださいますよう、お願いいたします。