次に会うときはもっと素敵な先生になってるね

日常的に激しく叱咤する担任の保育士を怖いと感じていた娘は、3歳のときにお友達と騒いだ罰として、部屋から閉め出され放置されました。それをきっかけに保育園に行こうとすると震えやチックなどが出るようになりました。転園をすすめても、娘は頑なに拒み、心理士に助言を受けながら、なんとか登園できるようになったある朝、娘が本棚の陰で泣きながらテープで指の毛をはがしとろうとしているのです。

 

「おててに髪の毛があるから気持ち悪いって先生に言われた。ぜんぶないないする。」

 

その時に、「あなたを傷つける人の言葉を無視することを学んだほうがいい。新しいことを身につけると、どんどん素敵な人になれるんだよ」という話を娘にしました。

 

その後、紆余曲折を経て、事業者が不適切保育を認め、先生は再教育を受けることになりました。先生から勉強しに行くと言われた娘は、家に帰ってきて、「次に会うときはもっと素敵な先生になってるね」というのです。

 

それを聞き、人は間違った道に行くこともあるけれど、そこから学び、成長をすることで、素敵になっていくことができるのだと、私は改めて思い、また、娘が辛い経験からもしっかりと学んでいることに、畏敬の念すら抱いたのでした。