「言葉がなくても伝わりました」

二番目の子が1歳になって2か月後、「川崎病」で入院しました。

私はその子が9カ月の時に復職し、当時は認可外保育施設に預けていました。川崎病は現在でも病気の原因が不明ですが、当時私は「復職していなければ病気にならなかったかも」と自責の念にかられながら、子どもが入院している病院と家と職場を行き来していました。

入院生活が長引いていたある日のこと、見舞いに行くとベッドにいる子どもが見たことのないおもちゃで遊んでいました。通りかかった看護師さんが、「それは保育園の先生からですよ。お見舞いに来てくれたのだけれど、病棟には入れないのでガラス越しに面会して、お子さんとてもうれしそうでした」と教えてくれました。

私は入院している病院を伝えたかも記憶が定かでなく、しかも通って数カ月の認可外保育施設です。先生はとても忙しいこと間違いなしなのに、ご自分で病棟と面会時間を調べて来てくださったのでした。きっと親が負担に感じないように、事前に連絡せずに会いに来てくださったのでしょう。

いつも見舞いに行くとぐったりしている娘が、その日は機嫌よく過ごしていました。

気遣う気持ちというのは、言葉がなくても十分伝わるのだと、しみじみと感謝しました。

子どもは後遺症を残すことなく退院でき、その後上の子がいる認可保育園に転園しましたが、私はいつまで経ってもお見舞いに来てくださった先生への感謝の気持ちを忘れることはありません。

*公益社団法人 全国私立保育園連盟「保育通信」に会員が執筆した連載を再掲載しています。

Facebook
Twitter
Follow by Email
RSS