【イベント報告】はじめての保育園in横浜 (2019年9月8日開催)

台風の接近が危ぶまれる中、9月8日(日)アートフォーラムあざみ野にて「はじめての保育園」が開催され、多くの新米パパママ、そして入園前の赤ベビーちゃんたちが参加してくださいました。

プログラムは、第1部が青葉区役所のご担当者からのお話、お話しを受けてのQ&A、休憩の前に保育園グッズ紹介をして、第2部は先輩パパママリレートークで親の会から3人のパネラーと司会者が登壇しました。今回はアートフォーラムあざみ野の職員の方にも飛び入り参加してもらってのトークとQ&Aでした。

 

■「保育園の基礎知識」「Q&A」

 

第1部では、青葉区役所福祉保健センターこども家庭支援課保育担当の方に、スライドや配布資料を使ってレクチャーしていただきました。保育制度について去年から変わった点や申請に際して気をつけたほうが良いこと、確認しておくべき点、最新の待機児童数、年齢ごとの入園の難易度など幅広い情報提供がありました。また、保育園のことだけではなく、幼稚園の預かり保育についても説明して下さいました。

区役所レク後のQ&Aでの主な質問を一部紹介します。

Q:)現在就職活動中ですが、その場合の申請はどのようになるのですか。

A:)求職中の方でも入園申請は可能です。お仕事先が内定しているほうが優先順位は高くなるので、内定が出た時点で区役所に必要な書類を提出して下さい。

Q:)1~3月の「早生まれ」は、4月時点で0歳児保育の受け入れ月齢に達しない場合が多いので不利というのは本当ですか。

A:)「早生まれ」の方は、1歳になってから4月入所を申請される方が多いので、入所可能数を比較して、持ち上がりのない0歳児クラスに比べて、1歳児クラスは厳しくなる傾向があります。

ただし、4月入所申請に限っては、申請時点でお生まれになっていないお子様についても、「出生前申請」を行うことが可能です。

Q:)申請書類一式はどこでもらえますか。

A:)10月11日から区役所窓口、行政サービスコーナー、区内保育園、などでお受け取りいただけます。また、区役所ホームページからもダウンロード可能です。

Q)ランク判定の要素として、父母では低い方のランクが世帯のランクになるということだそうですが、個人で複数業務の場合はどの仕事で判断するのでしょうか?

A:)複数仕事をされている方は、それぞれの就業状況について証明書類を提出していただき、審査を行います。

Q:)保育園を選ぶ時の優先順位について、希望園はたくさん書いたほうがいいですか? 

A:)希望園を多く書いた方が、いずれかの園に決定する可能性は高まりますが、どのように申請されるかについては、各家庭の状況によって異なりますので、ご家族の方と相談のうえ、通える範囲で希望園をお書きいただければと思います。

(普光院からの補足)送迎できる範囲というのは人によっても違うでしょう。暑い日、寒い日、雨天、雪や台風などもあります。電車やバスも利用するのか、自転車を使うのかなど様々なケース・ルート・手段を考慮に入れて、「雨の日はどうする」「誰がどのように送迎するか」などをシミュレーションして下さい。実際に送迎する時間に目的の保育園まで子連れで行ってみるというのも良い方法です。

Q:)私立と市立の違いは?

A:)保育料は同じです。保育内容や設備などは各施設によって違いがあります。

(普光院からの補足)市立(公立)園は昔からの園が多いので園庭が広い、建物が古い、保育士の年齢構成が幅広い、などといった特色があります。私立はもっと多様で、新しいところも古いところもあります。中には保育士の年齢が20代ばかりということもあります。

Q:)利用案内に調整指数が同じ場合に参考にされるものとして「経済状況」というのがありますが、所得とはいつのどの状況を指していますか?

A:)経済状況については、把握できる直近の市民税の課税状況で判断します。所得でいえば、「その時点の市民税額に反映されている年の所得」ということになります。

Q)つわりで1ヶ月仕事を休んでしまったが不利になりますか。

A)就業証明書を記入依頼する際に、その旨を特記事項として記載してもらってください。

Q:)育休延長して2歳で申請したら入園の可能性はありますか。

A)2歳も厳しい状況です。やはり育児休業から復職されるタイミングで申請がされる、4月入園の1歳児がもっとも厳しい状況です。3歳児以上になると幼稚園に行く方もいるので多少余裕が出てきます。ただし、毎年年齢ごとの募集枠も異なるので注意が必要です。ご質問があれば、区役所窓口または電話でご相談ください。

なお、窓口の混雑具合ですが、10月に入ると申請時期が近くなるので混み合います。9月中なら比較的空いています。

・・・・・

 休憩前のグッズ紹介では、会員パパの手作り園バッグや連絡帳袋の披露ののち、手作りを推奨していた園ならではの工夫について話がありました。グッズ展示では園だよりや給食献立表、園で遊ぶ子どもの写真など自由に見ていただきました。

 

■先輩ママ・パパのリレートーク

 

 第2部は親の会の先輩ママ・パパトークです。

トークに参加したのは司会のAさん(東京/年長)、Bさん(埼玉/1歳)、Cさん(横浜/2歳)、Dさん(東京/5歳、2歳)です。(カッコ内は居住地と保育園通園中のお子さんの年齢)

それぞれの自己紹介後に、事前に参加者から出された質問に答える形で進めました。

まず保活苦労話。保育園の見学はどのくらい行ったか、病児保育はどうしたのか、保育園の荷物はどの程度なのか、などです。それぞれの家庭状況、職場状況、園状況が違うと全く違うということが明らかになりました。

 保活中の見学園数は、少なくて3園、から多くて10園以上の人もいました。単身赴任のパパに頼れず、ママがひとりで数園見学したケース、平日昼間に時間が取れるパパが全ての園に見学に行って情報共有したケース、横浜保育室から2度目の保活を経験したママのケース、入園を意識して都心から郊外へ引っ越したご家庭のケースなどがありました。家庭によって違いがあるものの、保育園の見極めポイントは、複数園見学するにつれて身についたという点が共通していました。いくつか見学を重ねるなかで「ここがいいな」と思ったり、「アレ、何か違う」と感じたり。自分の直感を大事にして見学を重ねていくと、自分や家庭の教育方針などに合う園を見つけることができそうです。

 次に実際の保育園生活について。外遊びを重視する園の方は、子どもは毎日泥んこになった洋服を上下3セット持って帰ってくるそうです。毎日の洗濯量だけでも大変です。なお、シーツや布団カバーなどの持ち物は園によって違います。園から持ち帰る荷物は金曜、園へ持っていく荷物は月曜が最も多くなり、時には泥んこ靴を持ち帰る羽目になる日もあります。雨の日は自分のカバンに無理やり子どもの荷物を押し込んで抱っこして帰宅というエピソードもありました。

 タオルやスタイなどのグッズも園によって異なります。入園が決まってから買い揃えるようにしましょう。着替えを頻繁にするので、惜しみなく大きく名前を書ける服、大型洗濯機で何度も洗濯できる着替えを十分準備しておくのがおすすめです。園内外でのフリマや洋服のリサイクルイベントなどを上手に活用するのもよいとか。名前がいくつも上書きしてあるシャツやズボンを子どもに着せて、気兼ねなく泥んこ遊びをさせたいものですね。

 送迎は、月曜の朝が雨だと普段より時間も手間もかかり、保育園に送り届けただけで既に汗だくという状態の場合もあるそうです。子どもがイヤイヤ期だとこだわりが強くなり出かけるまでに時間がかかることもあります。トーク内では、時短を取っているママが夕方お迎えから寝かしつけを担当し、朝の送りはパパが担当というケース。朝食は子どもに好きなものだけ食べさせ機嫌をとりつつ自分の支度もして、パパが送りを担うケースなど、生活面でのさまざまな苦労や工夫が紹介されました。

 子どもの急な発熱や病気への対策としては、遠方の両親にヘルプの要請、病児保育の事前登録、パパママの休みの調整に、スマホアプリを活用してスケジュールを共有、といった工夫が紹介されました。小児科に隣接している病児保育であっても、登録してあっても利用の際には診断書など必要書類作成に時間がかかる場合もあるそうです。当日持ち物やお迎え時間もいつもの園と違う場合もあるため、事前の確認が必要になります。

 また、職場の理解を得る工夫として、保育園からの緊急連絡先をパパの職場の共有電話番号にしておくというアイデアもありました。子どもは頻繁に体調を崩すこと等、小さな子のいない同僚や上司に理解を促すことが自然にできて良いということでした。

 質疑応答の時間も先輩パパが話す出勤時の苦労話などに、一生懸命メモをとる参加者の皆さんの姿に、新しい生活への意気込みが感じられました。少しずつ保育園生活のイメージが浮かんできたところで終了となりましたしょうか。

・・・

皆さんが4月の入園へ向けて、良い保育施設とめぐり会い、お子さんが元気に保育園に通うことができますように!「親の会」スタッフ一同応援しています。