大事なのは、できないことをやろうとすること

0歳から通いはじめた保育園生活も3年目。この3年で、歩きはじめ、おしゃべりもたくさんするようになりました。しかし、人見知りは以前激しく、他の学年の先生やお友達と一緒になると、担任の先生の陰に隠れてしまいます。

そんな娘は、たくさんの人が集まる発表会が大きなストレス。

1年目は大泣きして、親から離れることができず。

2年目は親から離れることはできたけれど、突っ立っているだけ。

3年目はどうなるんだろう? 

娘は本番を前に、保育園でも家でも、踊りや名前を言う練習を一生懸命していました。あまりに熱心なので、「本番にうまくできるといいね」と声をかけたら、こう言われました。

「園長先生がいつも言ってる。本番にうまくできることが大事なことじゃない。大事なのは、できないことをやろうとすること。」

確かに、園長先生がいつも言っている言葉です。当日できてもできなくてもいい。今までできなかったことに挑戦する。そこに成長があるのだと、ハッとさせられました。

発表会当日。回ってきたマイクに向かって、恥ずかしそうに下を向きながらも、名前をはっきりと言えました。踊りはボロボロでしたが……。

終わると、私のところにかけてきて、言いました。「緊張した。でも、できた!」

赤ちゃんの顔から、いつの間にか、お姉さんの顔になっていました。