【イベント報告】「はじめての保育園 in 横浜」(2022年9月18日開催)

にゅうえんおめでとう

2022年9月18日(日)13時30分〜15時50分

 

毎年、男女共同参画センター横浜北(アートフォーラムあざみ野)と保育園を考える親の会の共催で、青葉区役所のご協力をいただき開催している「はじめての保育園 in 横浜」。今年もオンライン開催となりました。

次のようなプログラムで進行しました。抜粋でレポートします。

○開会のごあいさつ

 (保育園を考える親の会、男女共同参画センター横浜北)

 

○保育園の基礎知識 ~入園手続きについて~(30分)

 保育園の基礎知識Q&A(25分)(青葉区役所福祉保健センター)

 

○先輩ママ・パパのリレートーク(40分)

 先輩ママ・パパとのQ&A(20分)(保育園を考える親の会)

 

○閉会のごあいさつ  (5分)

 (男女共同参画センター横浜北、保育園を考える親の会)

保育園の基礎知識(概要のみ)

 

青葉区役所福祉保健センターの原氏より、基礎知識についてわかりやすくご解説いただきました。

 

 

<保育施設の種類>

①認可保育園、認定こども園(保育利用)、小規模保育、家庭的保育、事業所内保育などがあり、これらの認可の保育への入園は区役所に申し込む。

②横浜保育室、企業主導型保育、その他の認可外保育施設への入園は直接施設に申し込む。

③幼稚園や認定こども園(教育利用)への入園は3歳児クラス(施設により満3歳)からの利用になり、施設に直接申し込む。

このほか、一時的に子どもを預けられる一時保育が認可保育園などで行われており、これは施設に直接申し込む。

 

上記の種類別に特徴や手続き、保育料などについて解説いただきました。

 

 

<入園申請の手続き>

①の入園申請について、利用調整のしくみや指数の扱いなどについて、ポイントを挙げて解説していただきました。

 

Q&A_保育園の基礎知識

たくさんの質疑応答があり、原氏よりご回答いただきました。(以下、一部抜粋)

 

 

Q 転園はできるか。

A 転園申請は、新規の入園と同様に利用調整の上決めている。認可同士の転園の場合は、きょうだいを同じ園にしたいとか、引っ越しで遠くなるとかの理由がない転園の場合は、点数が低くなることもある。逆に、認可外を有償で利用していて、認可への入園(転園)を希望する場合などは、点数が加点される場合がある。転園申請を出して保留となった場合には、元の園に継続して在園できるが、入園が決定した後は元の園に戻ることはできないので注意してほしい。

 

Q 申請する希望順位で第一希望かどうかは利用調整に関係するか。

A 横浜市では関係しない。

 

Q 保留になった場合、また申請を出さなければならないか。

A 横浜市では、一度出した申請は年度内は有効で、出し直さなくても翌月以降の入園審査にかかることになる。ただし、保留通知は初回しか送付しないので、職場に提出する必要があるなどのことがある人は、区役所に改めて請求してほしい。

 

Q 早生まれが不利ということはあるのか。

A 早生まれの場合、0歳児クラスでの4月入園は2月3日までに生まれていないと申請できない。翌年4月入園を希望する場合は1歳児クラスになる。1歳児クラスは、0歳児クラスよりも入りにくい傾向があるので不利と言われるが、園によってもさまざまなので一概には言えない。

 

 

先輩ママ・パパのリレートーク

さまざまな話題で語られました。(以下、一部抜粋)

 

 

[復職時期についてOさん(母)]

子どもが9か月で復職した。自分の周囲では1年以内で復職するのは「早い」という感じだったが、私は仕事が好きだったし、愛情はあっても子どもとずっと一緒にいたいというタイプではなかったので、この時期に復帰することにした。最初は7か月での復帰を考えていたが、園選びでいろいろ調べると保育の安全性に不安を抱くようになり、9か月まで延長することになった。最初、院内保育所に入り、1歳の4月に認可保育園に入ることができた。

 

 

[保活の始め方についてHさん(父)]

区役所の利用案内を入手し、後ろについている地図を見ながら検討した。早めの段階で、どんなところに預けたいかを妻と話し合った。申請書に挙げた保育園は実際に見学に行った。今はコロナ感染防止で見学を断られることもあるかもしれないが、外からのぞいたり、電話で問い合わせたりして、少しでも雰囲気をつかめたらよいと思う。車で送り迎えをするので自宅との距離はあまり重要ではなく、中身を重視した。保育方針を聞いた中で共感できたり、実際の保育でこうしていますよということを理由とともに説明できるところは信頼できた。希望順位は家族で相談して決めた。

 

 

[補足して渡邊代表]

見学できないときも現地に足を運ぶことが大切。散歩の様子を見たり、ちょっと勇気がいるが、降園時の保護者に話を聞いたり、子育て支援センターなどでの口コミを調べたりするのもいい。見学のポイントについては、保育園を考える親の会のページも参照していただきたい。

 

 

[安全面のチェックについてOさん(母)]

入園予定だった院内保育所の園長にSIDS(乳幼児突然死症候群)のことを聞いたとき、「そんなに心配ならご自宅で見たほうがいいのでは」と言われて、入園をやめた。その後、園長が交替してしっかりした人になったので、入園した。1歳で認可園に移るときも、いろいろ情報を集める中で安全対策は重視した。散歩を考えて園周辺の交通状況もチェックした。離乳食教室でお会いした保育士さんに「安全な保育園を探している」と相談して紹介された候補の園を見学に行ったが、安全対策について詳しく説明してくれる園は少なかった。中で詳しい資料をくれた園があってそこに決めた。不安とか疑問をぶつけたときの反応も重要な判断材料になった。

 

 

[慣らし保育についてTさん(母)]

入園したらすぐに1日預かってもらえるというわけではない。私の園の慣らし保育は、1日目は親と一緒に登園するところから始まって、通常は5日間かけてだんだんに時間を伸ばしていくという方法で行われる。私の住む市(東京都)では、4月入園の場合、4月末までに復帰すればいい。うちも含め全員が4月末ぎりぎりまで育休をとっていたが、園から2週間かけてゆっくり慣らし保育を行うことを提案され、お願いした。アレルギー対応については、入園前にかかりつけ医から診断書をもらって提出することが必要だったが、アレルギー外来の診察日が限られているので注意が必要だった。

 

[補足して渡邊代表]

保育事故は預け始めで起こりやすいことがわかっているので、慣らし保育は園も大切にしている。最初は慣れなくて泣かれてしまったりするが、親の不安が子どもに伝わると慣れにくいこともあるので、園選びをしっかりやって、保育士や園を信頼して預けられるようにすることが大切だと思う。

 

[子どもが病気になったときSさん(父)]

子どもが病気のときの対応として、病児保育は保育士の配置も手厚く、小児科に併設されていたので、安心してお願いできた。職場の看護休暇の制度は会社によってまちまちだが、調べておいて使いにくい場合は職場に要望を出しておいてもいいと思う。熱が出ると保育園から呼び出しがかかるが、その1番目の連絡先を父親にするか母親にするか、それぞれの家庭によると思うが、双方がいつあるかわからないという意識をもっておくことが大切。

 

[補足して渡邊代表]

呼び出しの第一順位をパパにしておくことを「ヒーローコール」と呼んだりするが、そうすることでパパの職場の理解が進むという話もある。

 

[仕事を休む対応についてTさん(母)]

子どもの病気で突然仕事を休むとき、今はテレワークができていてだいぶ助かっているが、テレワークができないこともある。急に休む場合にそなえることも必要。チームをつくって私が急に休んでもバックアップしてもらえる体制を整えている。定型の作業は手順書をつくっておいて、見てもらえばわかるようにしている。日頃から優先順位を意識して、締め切りが早いもの、重要度が高いものを優先して前倒しに仕事を進めるようにして、急に休んでも困らないようにしている。

 

[家事分担についてHさん(父)]

フェアに分担しようというのが基本にあるが、量を均等にしようとするのではなく、こだわりがあるほう、苦なくできるほうをやるという感じで分担している。あとは、1日の流れの中で、たとえば片方が子どもを見ている間に、もう片方が何かをやるというように、ガチガチに固めないでゆるやかにしている。とはいえ両方ともフルタイムなので、全部やりきれない部分は家電やアウトソーシングに頼ってやることの総量を減らすようにしている。

 

[夫婦の協力体制についてSさん(父)]

分担を決めていてもどちらかが急に動けなくなることもあるので、病児保育の手配の仕方とか、マニュアルをメモしておくとよいと思う。父親には、職場の理解など難しい部分もある。以前は、早く帰れる日は早く帰るけれどつい仕事に力が入ってしまうという感じだったけれども、保育園入園後は、基本定時退社にしている。どうしても残業がある日もあるけれど、職場で「定時で帰るヤツ」とキャラづけしてしまうと帰りやすい。今の子どもと過ごす時間は今しかないと思っている。お迎えに行くと、パパ友ができやすいのでオススメ。

 

Q&A_先輩ママ・パパのリレートーク

普光院・顧問も加わって回答しました。(一部抜粋)

 

Q  避けたほうがよいという保育園の特徴はあるか?

A  物理的な安全面も大切だが子どもの心の安全も重要。乳幼児期の子どもは心の発達も著しいが、それは大人とのかかわりによって培われる。保育士が子どもを怒鳴っている、着替えをさせるときに体を邪険に扱っている、イライラして子どもに当たりそう、というような場合には、心の安全が脅かされるような不適切保育につながる可能性もあり注意が必要。

Q  園長が頻繁に変わる園はやめたほうがよいか?

A  理由にもよる。たくさんの系列園があってトラブルが発生すると玉突き式に園長が変わるようなケースもある。短期間で園長が交替している場合は、理由を聞いてみよう。理由がわからなくて頻繁な交替がある場合は要注意。

Q  入園できるための工夫されたことは?

A  地域の入園状況を確認することが大切。タワマンが建ったら入園事情が厳しくなることもある。1歳児から受け入れの園は1歳でも入りやすいなど、地域の事情を調べて、復職時期を調整するなど。

 

このあと、男女共同参画センター横浜北(アートフォーラムあざみ野)からのお知らせ、終わりの挨拶と入会のお誘いをさせていただき、閉会しました。

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