新型コロナ感染拡大防止のため、安全性を最優先し、オンライン開催となった「はじめての保育園in横浜」は、来年度入園の申込み直前ということもあり、保育園入園申請や、その後の保育園生活について、具体的なことを知りたい、というご家族がたくさん参加して下さいました。
共催の男女共同参画センター横浜北の館長から、当センターでは、ベビーヨガなどの講座やキャリアカウンセリングなども行っているので、ぜひ来ていただきたい、ということと、先が見えない状況で、不安も多いと思うが、青葉区の職員の方や親の会先輩パパママの方に色々聞いて、不安を軽減していただき、安心して長く通える保育園探しの手助けとなればと思う、というご挨拶がありました。
第一部として、青葉区こども家庭支援課の職員の方より、「保育園の基礎知識」としてお話いただきました。施設種類、幼稚園との違い、保育園の入所時の注意事項、保育料についてなど、大変詳しく説明してくださいました。多くのご質問がありましたが、その場でご回答を詳しくいただいたので、参加者の方も大変満足されていたようでした。
第二部は、先輩ママ&パパトークということで、参加者より少しだけ先輩である、保育園を考える親の会の会員から、保活の進め方(スケジュール、見学、申請の留意点)、入園前準備(食事、グッズ…)、入園・復職後の生活(両立の工夫など)、具体的なエピソードを交えながら、お話をさせていただきました。
男女共同参画センター横浜北共催の「はじめての保育園in横浜」としては、今まで経験のないWebでの進行となりましたが、参加していただいた皆様のご協力もあり、スムーズに実施できました。本当にありがとうございました。
以下、イベントの詳細を記載いたします。詳しく内容をお知りになりたい方は、是非ともご覧ください。
※ 情報については、2020年10月4日開催時点でのものとなります。
- 保育園の基礎知識(青葉区こども家庭支援課)
¶ 保育施設種類
- 認可保育施設(公立保育園、私立保育園、認定こども園、小規模保育事業、家庭的保育事業…)
区役所に申込みが必要で、利用調整有り。区の指導監査有り。 - 認可外保育施設(横浜保育室、企業主導型保育、横浜保育室…)
各施設直接申込み、直接契約。急な引っ越しなどでの対応も可能。
料金も年齢も施設次第。企業主導型は、企業が従業員のために保育所を設置し、
定員50%以下であれば、地域枠で企業外の方の利用も可能。国の助成と監査あり。
¶ 保育園と幼稚園の違い
- 幼稚園
文科省の管轄。主に3歳から。各施設に直接申込み、契約。
教育時間以外にも預かりクラスがある場合には、保育所のように利用可能な園もある。横浜市では、保育が必要な方であれば預かり保育も無償化給付の対象。「横浜市型預かり保育」であれば無償化給付を受ければ保育料0円で利用できる。 - 保育園
厚労省管轄、児童福祉法で定められた施設。0歳(生後57日)から。
¶ 認可の申込みにおける注意事項
- 10/12以降配布の「令和3年度横浜市保育所等利用案内」「青葉区版令和3年保育所入所のご案内」を参照。
- 保育標準時間認定の場合は1日11時間、保育短時間認定の場合は1日8時間まで。この枠を超える場合は、延長保育の申込みが必要。
- 保育園は、保育方針や保育時間、環境、保育料以外にかかる費用など様々なので、見学をしておくことがベスト。
コロナ禍で見学が難しい場合は、送迎ルートや外観だけでも見ておくとよい。
申請までに見学することがベストだが、締め切りまで希望順位や追加も可能なので、
申請後でも見学をすることも良い。
¶ 保育料について
- 世帯の市民税によって、6月に税額が決定し、毎年9月に改定される。
- 横浜市に税金を払っていない世帯(自営業で税金が確認できない場合、
海外赴任中で払っていない場合、等)は、課税証明書や海外赴任時の給与がわかる書類を提出していただかないと最高額となる。 - 休んでも減額はない。コロナでの休園の場合は日割りとなる場合がある。
- 保育料無償化は3-5歳対象なので、0-2歳については保育料が発生する。
- 3歳以上の食材料費等については、保育園ごとに異なるので、各保育園に確認すること。
¶ Q&A
Q:窓口での相談について。混雑について。
A:申込みや制度については、保育担当の職員が随時対応可能。どのような保育園なのか等
については保育コンシェルジュが担当するので、申込みが必要。申請資料配布日は混むので、
別日にした方がよい。お昼休みの時間帯と、乳幼児健診がある日は、混雑する。
午前中早い時間、14-16時は比較的空いている。
Q:入園希望の年月がある程度決まった場合、そこから逆算していつごろから準備(見学等含め)
するのが余裕をもって行えるか?
A:4月は入園や慣らし保育で忙しいので、5-6月で見学を実施し、10月の申込に備えるとよいと思う。
Q:コロナによる在宅勤務中心となった場合、申請に影響があるのか?
A:勤務先による就業証明書の勤務日数によるので、在宅勤務でも勤務しているということに
なるので、問題はない。9月現在の勤務状況の申請である。
但し、コロナ後も在宅勤務中心になる場合は、居宅内勤務となりランクが下がる可能性がある。
Q:産休前に体調不良で休んだことがあり、何日か欠勤になってしまった。その場合、
同じランクの方が希望していた場合、不利になるか?
A:病休期間は除いた就労状況の実績の記載、備考欄にその欠勤期間についての記載、
この2つを勤務先に依頼することで、審査時には考慮することが可能。
Q:提出書類の中に保護者からの要望を書くことができる欄はあるか?
A:ない。便箋などで諸事情を記載される方がいるが、その内容は、ランクや審査には影響しない。
4月1次で不承諾となった場合、4月2次に向けて、記載された内容に合ったフォローを、
保育コンシェルジュや待機児童対応職員が対応することは可能。
Q:2-3歳で卒園しなくてはならない小規模保育や家庭的保育の受け皿について。
A:昨年の実績は区で進級先確保の優先入所枠で、ほぼ決定していた。
4月入園の申請では、1ランクアップと5点加点があるので有利ではある。預かり保育を実施する幼稚園も受け皿になっている。
- 先輩ママ&パパトーク
¶ 保活の進め方
<スケジュール>
- 申請から逆算して動く。10月は申請書類配布される時期なので見学は済ませ、
希望園は決まっている状態であることが望ましい。 - 申請締め切り2週間前までには、仕上げておいた方がよい。役所に申請書類を見てもらい、
不足があればこの2週間で調整する。
<見学>
- HPに載っているようなことは質問しない(延長時間や料金等)。見学前に調べておく。
- 出来るだけ見学は行う方が良い。見学は、親の会のチェックポイントなどを活用し、
自分の聞きたいことを、事前にまとめる。 - 保育園ごとに各年齢の定員人数と、募集人数が異なる場合があるので、それも調べておくのも良い。
- 保活を頑張っても希望する園に入れる保証はない。あまり希望園に固執し過ぎない方がよい。
<申請の留意点>
- 自分のランクや加点は、役所に確認する。
- 会社が作成する書類の入手期間を考慮する。
- 「希望する保育所等に入所できない場合は育児休業の延長も許容できる」に
チェックしてしまうと、ランクが最低ランクになってしまうので、要注意。
¶ 入園前準備
- 食事の対応:初めての食材はお医者さんの空いている時間帯に試す
- アレルギー相談・対応:アレルギーについては、入園前によく相談する必要
- 用意するグッズはある?:保育園によって違うので、焦らず、準備し過ぎない方がよい
- 病気の呼び出し:ヒーローコールがおすすめ(父親が第一連絡先)にしている家庭もある。
かかりつけは複数(定休の時に別の病院に行けるように)。親も子も無理はしない。 - 病児保育:事前に必要な持ち物が異なるのでチェックしておくとよい。アレルギーによっては預かってもらえない場合がある。自治体によって異なる。
- 会社の看護休暇制度を確認しておく。
¶ 入園・復職後の生活
- 一日の流れを書き出してみる。復職前、育休中、復職後でのやることを見える化する。
持続可能な長く続けられるスタイルを作っていくのが良い。 - お互いの立場を逆転してやってみる(送りは父、迎えは母なら、送りは母、迎えは父としてみる)と見えないことが分かってきたりする。
- 日常的に子どもの話ばかりしてしまうが、たまには自分達のキャリアの話をしてみる。
キャリアの話は男性ばかりになりがちだが、女性の立場についても、夜話し合ったりする
時間を持つのも良い。 - 育休中キャリアが止まってしまうことで、復帰直後は焦って頑張りすぎてしまうが、仕事人生は長いと思って、子どもと過ごす時間を多く取るなど、一度立ち止まる期間があっても良いのでは、という考え方もある。(参照ブログ)
- 具体的に言葉に出して依頼をした方が、男性は受けやすい。
- 時短家電については、あると便利だが、必須ではない。自身の生活に合ったものを選んでいけば良い。
- 0歳では平均19日/年、1歳では13日/年、病欠する。5歳くらいまでには5日/年程度に落ちついてくる傾向。
¶ Q&A
Q:年齢クラスごとの空いている人数はどうやって確認するのが良いでしょうか?
A:自治体によって異なる。開示している自治体は、HPなどの資料を確認。開示していない自治体は、各保育園に問い合わせる。自分の希望入園年齢できょうだいで入園予定があるかどうかを保育園に問い合わせるのも良い。
Q:コロナ対策でほとんどの保育園の見学が中止となったが、パンフレット(ホームページ)&保育園への電話質問など以外でできることがあれば教えてください。
A:希望する保育園に散歩の時間帯やよく行く公園を聞いて、その時間帯に合わせて見に行くなど、工夫してみると良い。
Q:延長保育は実感としてみなさん週何回くらい使っていたか?毎日延長も子どもがかわいそうな気がしている。
A:子どもは延長の時間を楽しんでいたりしている場合もある。
子どもといる時間が短い場合は、その時間を密に過ごすようにしているという人が多い。