保活体験記 vol.12「引越しは計画的に」

【保活の経過について】

 前回、保活1回目&2回目のご紹介(16園+6園)をさせて頂いたので、今回は、転園にまつわる保活3回目(12園)のことを書かせて頂きます。マイホームの夢と保活の現実を両立させるために行ったことなど、周辺情報も一緒にまとめております。

 年度

月度

項目

コメント

2018年

5月

第1子 3歳児

第2子 1歳児

住んでみたい6自治体の役所巡りを実施。我が家の加点状況を、役所にてシミュレーションしてもらう。自治体の中で、住む地域までしっかり見極めた上で、来年4歳クラス、2歳クラスで空きの保育園があるかを確認。

7月

転園時期決定(4月転園)

住みたい自治体を決め、一戸建ての検討にシフト。建売・中古を物色するも、土地を購入し、一から家を建てることに決定。4月転園を目指すために、2019年3月末竣工、引越し(住民票転入届を提出)となるよう調整。

9月

見学

半休を使って、夫婦で手分け12園の見学を実施。園庭無し、新規園が多く、悩む。

11月

区への申込み

5月に行った加点シミュレーションに加え、2人が別園になった場合、本当に通える保育園9園だけ、申請書に記載。

2019年

2月

第1子 4歳児入園承諾

第2子 2歳児入園承諾

奇跡的に、きょうだい同園入園承諾。在園している保育園に退園の申し出。退園手続きを役所にて実施。退園が決定すると、戻れない旨、誓約書を書かされる。

2019年

4月

転園

慣らし保育3日間で、問題なく、フルタイム保育へ移行。

【引越しの漠然とした検討】

 2017年4月、第2子が0歳児クラスへ入園し、2歳児クラスの第1子とともに、私立認可保育園に通うこととなり、保活はひと段落しました。ただ、2021年、第1子が小学校に上がる前までに、マイホームを持ちたいと、漠然と考えおり、住宅情報のWebサイトをなんとなく眺めたり、真剣ではないものの、情報収集を続けていました。

【引越し先の具体的検討】

 引越し先の居住自治体選定については、住環境販売価格広さ利便性災害に強いか、に加えて、保育園に途中入園しやすいか学童保育は問題ないか(待機児童、預かり時間などの運営)もかなりの重要ポイントとして、考えていました。

 そして、住んでみたい自治体というよりも、この地域に住んでみたい、というところまで具体化しながら、家探しをしていました。最初は、新築マンションを見ていましたが、そのうち一戸建てがよくなり、新築建売、中古、と色々物色した挙句、注文住宅を建てることにしました。そして、ぼんやりと、4月転園で入園しないと厳しいだろうな、ということを想像していました。

 2018年5月、有休2日間を使って、住んでみたい候補の6区について、保育課を訪ねました。入園要項のパンフレットを入手し、実際に我が家が何点になるのか、来年4歳・2歳クラスに空きがあるのか、最低何点で入園できたのか、などシミュレーションしてもらったところ、色々なことが分かりました。ここでポイントになるのは、やはり住んでみたい地域まで絞っておくことです。そうでないと、具体的な空き状況が調べられないからです。詳細は、以下に記載します。

【各自治体からの入手情報】

 <転入先自治体>

  • 4月入園を狙う場合、多くの自治体が、11月申込み時に、土地や家の売買契約書の提出が必要で、3月末(実際は区役所の空いている平日の3/29)までに、住民票転入届の提出が必要である。
  • 11月申込み時に、住民票転入届の未提出の場合は、マイナス加点となる自治体があった。
  • 住んでみたい地域を絞った上で、ピンポイントで入園したい園を7-8園例示したところ、2歳は空きがあるが、4歳は定員満員、というところが多いことが判明(多くの園は3歳くらいまで、1-2名ずつ定員を増やすが、4歳以降は募集しない場合が多い)。
  • 逆に、新規園は、乳児しかおらず(途中入園で4歳児クラス入る子どもは、ほぼ居ない)、幼児の場合は、同年齢の保育が受けられない可能性があることも判明。
  • 同時入園できょうだい加点がある自治体と、すでに入園しているきょうだいがいる場合しか加点されない自治体と、一括りにきょうだいといっても、自治体により、加点の条件が全く異なることが分かった。
  • 個別の保育園の最低入園点数の情報開示お断りの自治体もあった。

 <転出元自治体>

  • (他自治体への転出の検討中であることを伝え)11月に転園申込みをしても、2月に全園不承諾になった場合、4月以降も住民票を移さなければ、そのまま保育園に通い続けられることを確認。
  • 退園届を提出した後は、戻れない。退園届は、承諾が出た後での提出で問題ない。

 不承諾になった場合や、新居が3月末までに完成しなかった場合、最悪、引越しをせず、2重生活をすることも可能であるということについて、念のため、視野に入れておきました。

【引越し先決定】

 2018年7月、上記情報も加味したうえで、住みたい地域を決定し、無事に土地を見つけて、建築会社も決定し、いよいよ8月から毎週のように建築に関する打ち合わせを行いました。当初、竣工スケジュールが2019年4月末だったのですが、3月末に何とか調整して頂き、2019年4月転園に向けての保活が、本格化しました。

【見学エピソード】

 見学シーズンである9月を迎えました。平日の日中のところばかりでしたので、働きながらの対応は、かなり大変でした。1日2園見学出来たのは1回だけで、半休を取りつつ、夫婦で分担しながら進めました。保活1回目&2回目は、育休中だったので、自分の目で保育園を確かめられましたが、今回は、そうはいかないので、見学ポイントに抜け漏れの無いよう、共通のフォーマットを使い、主人に見学してほしいことを事前に伝え、見学後には、その日のうちに情報共有をし、行きたいと思う保育園については、夫婦で同じイメージを持てていたと思います。保育園に求めることの詳細は、各ご家庭で異なると思うので、割愛致します。

 初めての保活と違い、質問する内容は要領を得ているので、見学自体はスムーズでしたが、スケジュール調整は本当に苦労しました。その中で、候補日を調整する電話で、「お母さん、働きながらの見学は大変だから、何園か回れるように、(他の保育園も見学する日の)お昼の時間でも来てもらっていいですよ」と言ってくれた保育園がありました。ふつうは、お昼の時間は避けるはずですが、その厚意にまず、感激しました。見学に行くと、その保育園は、築40年近く、リトミックも英語もないし、遊具も立派ではありません。でも、掃除が行き届いていて、床もピカピカ。給食後で忙しいのに、先生たちも皆さん笑顔で、余裕がある。子どもたちも楽しそう。印象的だったのは、「古タイヤや空き瓶を入れるコンテナを遊び道具として、園庭においているのですが、子どもたちは、想像力を働かせて、色々なものに見立てて、工夫して遊んでくれるんですよ」という説明でした。

【申請書作成】

 2019年11月提出の申請書に書く希望園の順番は、夫婦で夜中じゅう話し合って決めました。事前に区役所からは「きょうだい別園は覚悟してくださいね」と、念押しされていたので、2人が別園になった場合、実際に通えるかどうか、出社時間、退社時間から逆算し、希望園すべてのパターンで、徒歩〇分、自転車〇分、と算出しました。そして、本当に通える保育園9園だけ、申請書に記載しました。提出前に作成した申請書の細かいチェックをしてもらう時間がなかったので、不備があった場合に修正できる時間を加味し、申請締切日の3週間前に提出しました。あとは、運を天に任せるのみです。

【承諾&振り返って】

 2019年2月、奇跡的に上記の見学エピソードに記載させて頂いた公立認可保育園に、きょうだい同時入園が叶いました。また、転出前の自治体に、退園届と誓約書を提出しました。退園が決定すると、同じ保育園には戻れない旨、誓約します。緊張の一瞬ではありましたが、ようやくこれで、新しい保育園に通うのだな、と実感がわきました。

 転園の保活は、通常の保活とは違った注意ポイントが多いと思います。年度の途中入園で苦労する場合もあるので、やはり、なるべく4月入園を狙った転園がおすすめです。

(東京都/2019年4月 2歳児クラス・4歳児クラスの転園をめざして)