「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律 の整備に関する法律附則第4条の厚生労働省令で定める基準を定める省令及び 同条の厚生労働大臣が指定する地域について」に関する意見

2011年8月11日

「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律 の整備に関する法律附則第4条の厚生労働省令で定める基準を定める省令及び 同条の厚生労働大臣が指定する地域について」に関する意見

保育園を考える親の会
代表 普光院亜紀

標記の件について、パブリックコメント募集がありましたので、意見を提出 します。

1)本来、「厚生労働省令で定める基準を標準として定める特例措置」を定め ることは、許されないと考えます。保育所の現行の面積基準は、子どもの命の 安全*および発達保障のための最低限度の基準であり、これ以下の面積で保育さ れるリスクを子どもに負わせることは、子どもの人権にかかわると考えます。 保護者もそのようなリスクのある保育施設に子どもを預けることを望んでいま せん。

2)1)の特例措置そのものへの反対意見が却下される場合には、特例対象は 市町村の申請を受けて厚生労働省が指定することとし、次の3)を市町村の申 請のための条件とし、4)5)を市町村の特例措置実施の条件とすることを求 めます。これらは、「地域の自主性及び自立性を高める」という本来の主旨を 全うするために必要な手続きと考えます。

3)特例対象とする市町村として例示されている自治体にも、この間、現行面 積基準内での努力によって待機児童数を減少させたところがあります。特例対 象を希望する自治体は、用地の取得、公有地・公的施設の利用、分園の設置等 に関する実績などを示し、現行面積基準内での努力が最大限に行われているこ とを具体的に明らかにし、さらに、それらを今後できないと考える理由につい て明確な根拠を明らかにした上で、住民の意見を聴取するべきです。これらの 手続きを、特例措置申請の条件としてください。

4)特に、利用者(子ども・保護者)が知らないうちに、現行面積基準を下回 るまで子どもの受入数の増加が行われるようなことは許されません。生存権に かかわる問題であり、利用者には意見を表明する権利があります。市町村は、 現行基準の諸外国との比較、保育環境が子どもの命の安全・成長発達に及ぼす 影響に関する専門家の見解、基準の変化により当該保育所の保育環境がどのよ うに変化するかの具体的説明(クラスの人数、一人当たり面積、生活や行事の 変化)などを利用者に情報提供した上で、その合意を得ることを特例実施の条 件としてください。

5)本特例措置は平成26年度までの時限措置です。期日となったときに、待機 児童が存在することを理由に、特例措置を延長することは絶対に許されません。 期日までに特例措置を解消できる待機児童対策を計画し確実に実行することを、 特例実施の条件としてください。また、このような特例措置実施の条件にかか わるすべての事柄を、実施自治体の責任において利用者に周知することを義務 づけてください。

* 昨年、愛知県の認可保育所で、0-1歳児1人当たり 2.6 平米のごった返 した状況の中で1歳児がおやつを喉につまらせ、窒息死した事故が起こりまし た。

(追補)
なお、「従うべき基準」となる省令について、次のことを要望します。

1)0-1歳児の面積基準の乳児室 1.65 平米またはほふく室 3.3 平米という 示し方が曖昧なので、厚生労働省の従来からの解釈(ハイハイなどで動き回れ るようになった子どもは 3.3 平米)を明確にするか、現実的に該当期間が短い 乳児室の基準を削除するべきと考えます。

2)これらの面積基準は、諸外国に比べても、建築学上の実証からも、低すぎ ることが明らかになっているため、5年後を目途として、2歳未満児 4.11 平 米以上、2歳以上児 2.43 平米以上に切り上げることが必要と考えます(「機能 3 面に着目した保育所の空間・環境に係る研究事業」による最低値)。そのため の準備を今から始めるように自治体に促すことを求めます。

3)現行、最低基準に示されている「第3条 最低基準の向上」「第4条 最 低基準と児童福祉施設」の内容も、省令に盛り込んでください。

以上

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