保活体験記 vol.11 「完璧な保活を経て、入園後にみえたこと」

【保活の経過について】

 保活1回目は第1子1歳児入園、2回目は第2子0歳児入園、3回目は引っ越しによる転園ということで、全部で28園程度の保活を行いました。

 年度

月度

項目

コメント

2015年

3月

第1子誕生

とにかく、生きることで必死。

5月

保活開始(見学予約申込み)

電話など自宅に居ながらできることを中心に行う。

9月

見学

(16園程度)

バッティングしないようスケジュール管理。重なった場合は、夫婦で分担。

見学ポイントをリスト化し、横並びで比較。見学リストに名前を残すことも重要な区であったので、見学は必須だった。

見学会以外にも、イベント・行事など、保育園に潜り込める機会は、ほぼ参加。ほかにも、降園時など、保護者に突撃インタビューも敢行。児童館できょうだいのいる母親にも情報を確認。

認証は、顔を売ることで入園しやすいところがあったので、毎回イベントに参加したりもしていた。

11月

区への申込み

事前に区役所に記載した申請書を見てもらうなど、余裕をもって取り組む。入園できそうな保育園を第一希望に。この考え方は自治体によって異なるので、要注意。

12月

1歳児入園承諾

ほかの自治体より早めだったので、残りの育休生活に余裕があった。確保していた認証にお断りの電話も忘れないように。

2016年

4月

第1子入園

事前に登降園に関するシミュレーションを行う、この時期までに食べたことのない食材はチャレンジしておく、特に牛乳は必要。

8月

第2子誕生

再び、とにかく、生きることで必死。

9月

見学

(6園程度)

きょうだいで加点が多いため、少し余裕ありだが、認証を中心に名前の売り込みなど、電話など自宅に居ながらできることを中心に行う。

11月

区への申込み

第1子の時と同じと思い、余裕をかましていたが、突然、加点方式などが変わる可能性もあるので、変更点の有無を中心に確認。

2月

0歳児入園承諾

0歳児に関しては、ほかの自治体と同様、2月に結果判明。確保していた認証にお断りの電話も忘れないように。

2017年

4月

第2子入園

第1子入園と同じだが、二人連れての趣味レーションを改めて実施。悪天候時の対応も検討した。

【振り返ってみて】

 保育園で何を重要視するか、ということは、保育園に実際に入園してみないことには、分からないことが、あまりにも多いです。

 とりわけ入園前は、子ども一人ひとりに向き合った健全な保育をしてもらえるのが大前提と考えていて、子ども達が笑顔で生活し、職員の正しい配置人数や給食のアレルギー個別対応など、当然きちんとやってもらえると思っている親御さんが大半なのだろうな、と感じます。

 それゆえ、保育園を考える親の会のホームページに掲載されている見学チェック項目にあるような項目は、目に入らず、例えば、「リトミック」「英語」「体操」など習い事のようなプラスアルファな活動に力を入れているか、などを求める親御さんが多いことも事実なのだろうと思います。

 第一子入園の保活は、私もそうでした(^^;;

 最初に通った保育園はキリスト教の私立認可保育園で、英語や体操教室の時間があるような、親受けの良い保育園でした。自身の経験から、小さな頃に、キリスト教を通じて感謝をすることを教えてもらうのは、とても良いと思っており、ついでに英語や体操を専門の先生に教えてもらえるなんてラッキーと思い、第一希望にしました。

 その保育園は全体説明会があるだけで、保育の様子は見学出来なかったので、運動会やその他の行事に潜り込んで、アットホームな様子、園児の様子なども見て、通っている親御さんへのインタビューなども行ったうえで、完璧な(と思い込んでいた)リサーチを経て、入園を決めたのですが…。

 実際は、一人ひとりに向き合った保育をしてくれているとは言えない保育園でした。例えば、トイレは決まった時間に行く仕組みだったり(それはそれで子どもの自立やスケジュールに慣れることでの成長は、見込めるとは思います)、そのおかげで、トイレ卒業していたお子さんが転園してきた際に、自分のタイミングでトイレに行けなくなって、トイレ失敗というような問題も起きたり、子ども一人ひとりに向き合った保育とは程遠い、みんな横並びで一律で進める、という保育方針が、色々発覚しました。通院がある場合でも、「お母さん、お休みとっていますよね」と言われ、10時までに登園出来なかった場合は預かってくれず、早朝出張がある月曜日の前の土曜日に、事前のお布団かけをさせてほしいとお願いしても、出来ないルールですから、と言われ、出張も遅れることになりました。親の勤務状況も個別に相談に乗ってもらえず、意見も全く聞いてくれませんでした。園長の保育方針で洗脳された主任とベテラン保育士によるヒエラルキーの影響で、若い先生がうまく機能していなかったことも分かりました。

 その経験を通じて、説明会や見学だけでは、細かいところは本当に分からないなあと、つくづく思いました。ただ、子どもは英語や体操の時間は、楽しかったみたいですし、英語の歌を歌うことが面白かったり、でんぐり返しが出来ることで自信がついたり、全てを否定するのも、勿体ないような話もあるのかと思います。一定の枠に入れて、そこで楽しめるお子さんは、問題ないし、むしろ良いことが多いのかもしれません。ただ、そこから外れる場合に、しっかりと向き合った保育をしてもらえるか、が大事で、多くの家庭は、保育の本質に関わらない皮相的な選択をしても、無難な保育園ライフを送り、ほかの保育園の様子も知らないまま、小学生になるのかも…?

 私に関しては、第二子入園の保活は同じ保育園に入れれば良し、多くのことを望まない保活となりましたので細かいことは省略しますが、3回目の引越しによる転園保活の時に、初めて、子どもにも、そして親にも向き合ってくれる保育園があることを知りました。そして、無事に入園出来ました。今は本当に良い保育をしてもらっていますし、親もすごく助けてもらえております。

(東京都/2016年4月1歳児クラスへの入園をめざして&2017年4月0歳児クラスの入園をめざして)

 3回目の保活は、次回に続きます。