【第8希望の園に決まるまで】
私が第1子の保活をしていたのはまさに「保育園落ちた日本死ね」の年です。加えて、住んでいる自治体が、保活前年に待機児童数都内ワースト3を記録したこともあり、およそ1年半の育休中は保育園に入れるかどうかがいちばんの関心事でした。
初めての保育園見学は産休に入ってすぐ。市の子育て関係ボランティア団体が発行しているリーフレットを見て、市内随一のマンモス園が見学会を行うことを知りました。
「待機児童が大変なことになっているらしい」という知識しかなく、また出産前ということもあり、とにかく「どこでもいいから保育園に入ること」が目的になっていました。どんな視点で保育園を見ればいいのかや、そもそも保育園によってお勉強系やのびのび系といったカラーがあることなども、恥ずかしながらその見学会で改めて気づきました。
その後は認可保育園の申し込み時期まで、認可・認証保育園合わせて、通える範囲20園程度はすべて見学しました。保育園と幼稚園卒園児の、就学してからの違いも気になっていたため、預かり時間の長い幼稚園への転園も視野に入れ、幼稚園も数園見学しました。しかし、保育園の見学時に両者の違いが気になっていることを相談したところ、少なくとも公立の園どうしではカリキュラムの情報を交換したり、人事交流を行ったりすることで、卒園時に大きな違いが出ないようにしていると伺いました。見学した幼稚園がピンとこなかったこともあり、当初の予定どおり保育園一択で検討することにしました。
住んでいる自治体では待機児童は多かったものの、当時でも認証や一時保育の定期利用なども視野に入れればどこかしらには入れている印象でした。本当の激戦区から見れば「入れるだけ羨ましい」という状況かとは思いますが、それでもわが子が長く過ごす場。幼稚園であれば自分の行かせたい園をある程度選べますし、できれば自分の教育観に合った場所、わが子が楽しく過ごせそうな場所を選べるようになるといいなと感じています。
また、私の住んでいる自治体は最後は年収勝負になるのですが、税金を多く納めている層が園庭がなかったり、ビルの一室だったりする認証・認可外保育園に通わざるを得ないことには正直不満も感じました(おそらく認可に入るにはボーダーくらいの年収帯だと思ったので)。
自治体のHPでは、園ごとの申込数(のべ)や、フルタイム加点なしの200点でも入れるか・201点以上ないと入れないかの資料を公開してくれています。そちらを参考に、明らかにほかの園と比べて倍率の低い園を10園中第8希望で出し、そこに入園が決まりました。
自宅から少し遠かったことと、2歳児までの園だったため希望順は下位にしましたが、見学の印象も、実際に通ってみてもいい園でした。入園してみると、1歳4月入園の方は第1子・保護者の年齢高めと感じました(加点なし・年収高め)。また、わが家と同じような理由で下位希望でぎりぎり入れた方が多いようでした。
【転園までの道のり】
その後、入園先の園を含む市内の2歳児までの園の卒園予定児には、優先転園枠が示されましたが、今通っている園の周辺ばかりでした(園を中心とした半径上に転園先が位置しているため、実質通えない園も含まれていました)。上述の通りぎりぎりこの園に引っかかって遠くから通っている方も多く、優先転園枠を全部書けばどこかしらには入れると言われても困る…という状況ではありました。
前年までは市内すべての保育園が転園先の対象になり、一般枠より早めの転園選考がありましたが、そちらのほうがありがたいという声が多数でした。保護者会から嘆願書も提出しましたが選考方法は新しい方式のままとなっています。
わが子が転園するときにはたまたま近隣に新設園ができたことから、そちらに流れた方も多く(優先転園枠ではない園でした)、大方が第1希望の園に転園できたようです。わが家も当初からの第1希望の園に転園でき、結果オーライではありましたが、育休中から転園までの長い期間、保育園のことを考えて過ごすのはなかなかのストレスでした。
【保育の現状について言いたいこと】
<育休中の上の子の保育>
現在、私は第2子育休中ですが、4月生まれのため0歳4月で保育園に入れなければ上の子が退園になるルールがありました。(下の子が1歳になった4月末に育休を切り上げないと、上の子が退園になる。ただし上の子が5歳児クラスの場合を除く)
ちょうど申し込み年度からルールが緩和され、上の子が3歳児クラス以上にいれば退園しなくてもよくなりましたが、ほかの自治体でもよくあるのでしょうか?* 3歳ともなると未就労家庭でも幼稚園に通い始める子が大半ですし、子どもの教育環境の連続性という意味でも考えていただきたいところです。
<きょうだい同園について>
第2子は年度途中での復職を考えているため、認証保育園を4月から確保してゆっくり慣らし保育することにしました。2箇所送迎は大変ですが、「きょうだい加点」と「認可外在園の加点」がつくので、半年頑張ればおそらくきょうだい同園で決まると見込んでいます。
とはいえ、住んでいる自治体には「きょうだい加点」はありますが、認可外に1年通わせた加点より低くなるため、きょうだい別園になってしまう方も多くいらっしゃいます。せめてきょうだい同園のみさらに加点がつくなどすると助かるのに…と思っています。
<もっと枠を広げて、さまざまな人が入りやすく>
現状では、とにかく4月で入れなければ認可保育園に入るのは絶望的です。
こちらも例えば4月と10月の2回に分けて枠があるなどすると、もっと状況に合わせて入りやすいのではないでしょうか。産前産後の方や、通院などで一時保育を必要としている方にも枠を開放できたらと願っています。
(東京都/2017年4月1歳児クラスへの入園をめざして。第2子育休中)
* 保育園を考える親の会の「100都市保育力充実度チェック」の調査によれば、育児休業中の上の子の在園についての条件は自治体によってさまざまです。無条件に認める自治体もあれば、下の子が満1歳になる年度の年度末までという自治体、下の子の年齢の条件に加えて上の子が3歳以上は在園可とする自治体もあります。(保育園を考える親の会 自治体情報調査チーム)