私には3歳10か月の娘とちょうど1歳になったばかりの息子がいます。二人とも0歳から保育園に通わせていますが、保活をしていた当初は0歳から保育園通いをさせることに抵抗がありました。今回はこの場をお借りして、戸惑いながらの保活~入園後保育園と信頼関係を築くまでを振り返り、子どもを安心して保育園に預けられるために必要なことは何か、私なりの思いを綴ってみたいと思います。
四年前、保活中に「0歳児はまだお母さんと一緒にいるべき時期だから」とか「こんなに小さい子どもを保育園に入れて、最近のお母さん達は平気なのかしら」と言われ、いちいちショックを受けていた憶えがあります。でも実際に8ヶ月の娘を保育園に預けてみると、悩みが多い0歳のうちから子育てのパートナー(=保育園)を得られたことは何よりも心強いものでした。
ただ、預け始めた当初は不安も尽きませんでした。朝はパパが子どもを保育園に送り、お迎えは私が行きますが、18時過ぎのお迎えでは担任の先生には滅多に会えず、掲示物さえ見る余裕もありませんでした。我が子のことなのに「知らない・わからない・気づかない」ということが多く、親として自信を持てない日々。そんな中、我が家にとって大切になったのが、「連絡帳」でした。
連絡帳は、担任の先生方と保護者が毎日子どもの健康状態や睡眠、食事、遊びの様子等を相互に伝えあうノートで、我が家ではパパも帰宅したらまず連絡帳を読みます。入園当初は何を書いてよいかわからず欄を埋められない日もありましたが、担任の先生は我が子の体調やエピソードをいつも丁寧に的確に伝えてくれていました。0歳児の頃は、寝かしつけのタイミング、夜泣き、離乳食、断乳等、色々悩みが尽きなかったのですが、入園して数週間たった頃には、連絡帳を通して私たち家族の思いを伝えたり、相談したりし、それに対し先生方はその思いに共感してくれたり、時には具体的なアドバイスをくれたりしながら悩みを共同で解消していく関係が築けました。この「共同」というプロセスを感じられたことが保育園と信頼関係を築くきっかけになったのだと思います。
保育園での赤ちゃんの事故が相次ぎ、問題がクローズアップされていますが、保育園という密室で行われる保育は、保護者にとってブラックボックスなのが現実です。
しかも、認可保育園に落ちて、多くの認証保育園にも断られた保護者は、とりあえず「はいれるところにいれる」しかないわけで、保育園と信頼関係を築き安心して子どもを預けられるまでになるのは容易なことではないと思います。
私たち家族は、「連絡帳」が保育園と信頼関係を築くきっかけとなりましたが、それはごく一例でしょう。保育の質を議論する前段階として、保育園と保護者が協同で子どもを成長させていくために、どうしたら信頼関係を築きやすい「環境」が整えられるか。
そして、監査や第三者評価では見極められない子ども一人ひとりの保育を、どうしたらブラックボックスにしない「仕組み」にできるのかを、私たち保護者と保育園、そして行政も、真剣に考える必要があると思います。保育園を利用する全ての人が安心して子どもを預けられますように…祈るだけではなく、私たち自身何をすべきかを自問していきたいと思います。
東京都(23区内) はるりん 40代