「学童保育」にはどんな種類があるの?

ひとくちに「学童保育」(以下「学童」)といっても、さまざまな種類のものがあります。国の制度の正式名称は、「放課後児童クラブ」です。

公設公営の放課後児童クラブ

  • 自治体が設置・運営するもので、児童館や学校内に設けられている場合が多い。正規指導員の身分は公務員で、異動もある。
  • 保育料は無料(おやつ代別途)の場合が多く、保育料がある場合でも数千円程度の場合がほとんど。

公設民営の放課後児童クラブ

  • 自治体が設置し、運営は民間に委託しているもの。児童館や学校内に設置されている場合が多い。利用料は、公設公営同様に安い。

共同保育方式の放課後児童クラブ

  • 保護者が設置し、運営もする学童。場所を賃借りしている場合が多く、ハード面が不十分に なりがち(公的支援が求められる)。横浜市に多い。
  • 行政から在籍児童数等に応じて一定額の運営費補助を受けているが、保護者の保育料でまかなわれる部分が大きく、利用料は2万円前後になる場合も多い。
  • それでも運営資金は不足しがちで、バザー等を実施するなど運営はたいへんな反面、自分たちの思い描く学童がつくれる柔軟性もある。

保育園運営の放課後児童クラブ

  • 保育園や幼稚園が放課後児童クラブの補助金を受けて実施しているもの。 
  • 保育園が運営するものは、保育の延長線上の考え方で、生活の場として整えられているものが多い。
  • 卒園児の保護者等の要望も多いことから、近年増えつつある。

全児童対策の放課後事業

  • 放課後児童クラブが、親が働いている家庭を対象にしているのに対し、「全児童対策」とは、その学校に通う全児童を対象に放課後の遊び場事業として学校で実施されているもの。その中に、放課後児童クラブが併設されているものが多い。自治体によって「BOP」(世田谷区)、「すまいるスクール」(品川区)、「放課後キッズクラブ」(横浜市)など名称は異なっている。
  • 放課後児童クラブの基準(ガイドライン)を満たさず、放課後児童クラブの看板を返上して類似事業を行っている場合もある。
  • 運営は、公設公営のものと民間に委託されているものがある。利用料は、放課後児童クラブ同様に安い。

 民間学童(商業的放課後サービス)

  • 自治体が関与しない商業的なサービス。放課後児童クラブではないので、申込みは施設に直接行う。
  • 塾を兼ねていたり、送迎サービスがある施設もある。
  • 補助金や委託費を受けていないため、利用料が高額になる。特に夏休みは保育園よりも高くなる場合がある。
  • 放課後の子どもの遊びが保障されているか、お友だちと一緒に通えるかなどがポイントになる。

学童選びのチェックポイント

学童保育はもともと保護者の就労等で、放課後「保育が必要な」子どもの利用に限定されていました。その後、東京23区などを中心に、放課後の子どもの遊び場確保と、放課後児童クラブの待機児童対策を兼ねる形で「全児童対策」が広く設けられるようになりました。しかし、大規模になりがちな「全児童対策」は、本当に放課後の子どもが安らげる場所となっているのかという疑問の声もあります。

地域に複数の施設やサービスがある場合、どれを利用するかは、最終的には家庭の都合と子どもとの相性で決めざるをえないでしょう。保育園入園のときとは違って、子どもも意見をもっていますから、耳を傾けることが必要です。

チェックポイントを挙げると、

□開所時間が親の働き方と合うか。ただし、子どもが1時間程度の留守番をできるようになれば解決することも多い。

□学校から離れている場合は学校から通う経路、学童から家までの経路の安全性にも注意。商業的な民間サービスでは送迎サービスがある場合もある。

□指導員など世話を見てくれる大人の資質はどうか。子ども一人ひとりに向き合える規模になっているか。小学生も人間関係で悩んだり落ち込んだりしている場合が多いので、信頼できる大人と話ができることは助けになる。全児童対策では、この点が不足しやすいが、子どもによっては、友だちと楽しく遊べたら、それほど大人の支援を求めない場合もある。

□子どもが疲れたときに休息できる環境になっているか。おやつは適切な時間に食べているか。

□宿題はできるようになっているか。放課後児童クラブの指導員は、基本的に勉強は教えないが、宿題をするように声をかけたり、その時間を設けたりしている場合が多い。

□利用料は払える範囲か。

□子どもは気に入っているか。友だちと一緒に過ごせそうか。

*子どもの性格によって、同じ場所がOKだったりNGだったりします。